8月は昭和史、特に太平洋戦争について一木会で学びたいと思い、官田光史先生にお越しいただきました。官田先生は日本近現代史、とくに日中戦争・太平洋戦争期の政治史を研究されており、戦時期の政党は、政策過程にどのようにコミットしようとしていたのか。この問いから、戦前・戦後も視野に入れて政党と地域社会・業界団体の関係を調べられていてます。
歴史の仮説と検証をよく行う一木会では、お聞きしたいことがたくさんありましたが、その中でもこちらのお話を中心にしていただきました。
・戦時下の政治の流れと国家体制の推移
・中小商工業者の軍事産業への転換
・召集された衆議院議員
・新憲法の制定
戦時下に国策として中商工業者が軍事工場に転換していった経緯などは、経営者としていろいろ考えさせられました。また憲法の条文をきっちりと読んで内容を解釈しながらのお話は、客観的に物事を知り、判断しながら理解するのに有効でした。新憲法制定にあたりいろんな案が日本側からもだされていて、意外にも多くの意見を新憲法にはと入れられていることも知りました。終始資料に基づきながら、個人的な主観は入れず、事実だけをお話いただけたので、フラットに戦時下の政治を考えることができました。